
今、巷を賑わせている転売ヤーってどんな人たち?

転売ヤーって買い占めて、値段を釣り上げて迷惑じゃない?
転売ヤーって聞くけど実際どうなのかな?あんまりいいイメージはないけど…
転売ヤー問題は、今に始まったことではないですね。
一昔前…もっと前?は、ダフ屋、いわゆるスポーツの試合やコンサートのチケットを手に入れることができなかった人への転売。
最近は、ニンテンドースイッチやマスクにうがい薬など、いつの時代も存在しています。
しかも、定価とはかけ離れた、法外な値段で販売しています。
ですが、ほぼ間違いなく彼ら、彼女らは儲かっていないと覆います。
今回は、その転売ヤーについて経営者視点から考察していこうと思います。
この記事を書いた私は…
2015年に起業して2020年にバイアウトしました。
今回は、ビジネス視点で転売ヤーについて考察してみました。
転売ヤーが貧乏な理由をビジネス的に考察
何と言っても、継続性がないビジネスモデルだから。
そして、リスクも大きすぎです。
ターゲットになる商品は、社会情勢に大きく左右されるので同じ転売品が継続的に高値で売れることはほぼなし。
しかも、通常の供給体制が整うと、定価もしくは定価以下でしか販売できなくなり、転売目的で大量に仕入れいていた商品が不良在庫と化するリスクがあるからです。
2020年実際、マスク転売ヤーが暗躍していた時期の話
マスクの需要が、これまでにないほど高まり、当然店頭ではすでに手に入りにくかった状態になったことは皆さんも体感したかと思います。
しかし、ネット上では販売はされていました。
ご存じの通り、定価の20倍近い価格でしたが。
しかも、それでも完売する事態。
確かに、定価で手に入れて20倍の価格で販売できれば、利益率95%。
こんな商売ないですよね。
ですが、結果的にマスクの供給は正常化して、というよりその前に転売規制が出てマスク転売ヤーバブルは崩壊。
在庫の山を築いた転売ヤーも多かったとか。
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短期間でも利益率95%ならいいのでは?
儲かり続けることはできないです。
というのも、いつ特需が終わるかわからないし、今回のように独占販売できないように今後も規制が入るようになるからです。
また、転売ヤー同士での価格競争になるからです。
例えば、マスクの次に転売ヤーが暗躍したうがい薬の場合。
上記の商品の場合、価格は1400~1500円程度。
もちろん転売ヤーの場合、卸価格でなく定価で仕入れることになります。
例えば1本10,000円で販売しても、それ以下で販売する転売ヤーが現れたら、それ以下の値段に設定しなおさなければいけない。
更に再設定した価格以下で販売する転売ヤーが現れないとも限らない。
また、そうしているうちに特需が終わるとも限らない。
結果、在庫を抱えて終わる転売ヤーが実際に多い。
そもそも、うがい薬に限らずターゲットの商品が手に入るのかという問題もあるし。
なので、売り切ることができれば確かに儲かるかもしれない。
だが、現実は、転売ヤー同士の価格競争や突然終了するかわからない特需で、在庫を売り切ることのできる転売ヤーは意外と少ない。
そして、毎回特需で転売ヤーとして活動できるとも限らない。
そもそも視点が狭い人が転売ヤーになりがち
単発でも、自分だけ独占して儲かればOKみたいな人が多い。
よって、実際在庫を抱えて終了する多くの転売ヤーがいる現実には目を向けない。
特需の度に転売ヤーが湧くが、それは日本全国同じことを考える人も多いということは考慮しない。
定価の何倍もの価格で販売されているという、その1点だけしか見ていない。
競合の転売ヤーがいることや、特需がいつ頃終了しそうか、また在庫リスクなどの視点は持ち合わせていない人が多い。
なので、利益率が異常に高い商売だが、転売ヤーとして儲かるのはほんの一部。
しかも、大方運の要素に左右されるので、再現性がない。
だから、儲かったとしても、本当に一時のお小遣い程度。
どう考えても賢い人間が行っているとは考えにくい。
また、たかが知れている金額の為に、迷惑をかけながら匿名で商売するということは、普段の財布の状況は大方察しが付きますね。
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それでも今後も転売ヤーは存在し続ける
過熱しすぎた、自由競争が発生した結果が転売ヤーの存在。
特需の度に、規制が入らない限り毎回発生することは事実。
需要と供給で価格が決まっている限り、これは致し方ない事でしょう。
需要と供給で価格が決まるからこそ、企業は利益を創出できることは間違いないです。
仮にもしこれが、国が価格を管理していれば全く競争が働かなくなってしまう。
なので、価格が変動すること自体は致し方ない事かなと思います。
ただ、先進国なら存在する独占禁止法を見ればわかる通り、先進国において独占的にしか供給できない状態での価格のつり上げはいかがなものかとは思いますが。
そして、転売ヤーの方も、どの国も独占的な価格のつり上げを禁止していることに学んで、いつかは規制が入るということを、少しでも考慮できれば、不当な価格での転売でなく、もっとリスクが小さく継続して儲かる副業でもすればいいのに、と個人的には思いますが。
以上の事から、今後も転売ヤーの存在はなくなることは無いでしょう。
しかし、どう考えてもビジネス的な視点がなく、儲かり続けることは難しい。
そして、安易に手を出す人の懐具合は察しが付く。
そこまでして、小銭を得体ということは、たぶんそういうことなんだろうと。
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