サロンの物販ってどんなもの取り扱えばいいのだろう?
どのように販売するのがいいのかな?
客単価を増やして、売上を上げたい。
サロンでのサービスはいいのに、中々物販がうまくいかない。
意外とこんなサロンが多い。
要は何を取り扱っていいのかわからない、そしてどうやって売ればいいのかわからないのだろう。
だから、サロンの押し売り問題が発生する。
そこで今回は、サロンの物販について解説する。
この記事を書いた私は、パーソナルジムを2店舗経営してその中で物販を5年経験し、年間物販売上は、平均350万円まで成長させた。
ちなみに押し売りは一切しなかった。
サロンの物販で売上を上げる

サロン経営の場合は間違いなく、物販は行ったほうが良い。
うまく行えば、付帯売上につながると同時に、顧客からもありがたがられる。
私がパーソナルジムで行っていた物販の具体例
- プロテイン1㎏
- プロテイン(その場で飲めるタイプ)
- プロテインバー(クッキーのようなもの)
- 遺伝子検査
- Tシャツ
- グローブ
これらを取り扱っていた。
ちなみに、全てうまくいったわけではない。
うまくいかない物販って?
販売サイクルと売上を見て、うまくいっていないと判断する。
在庫をいかに無くして、いかに早く商品を販売するかが、物販の成否の判断になる。
ただ、単純に売上だけを見てはいけない。
販売サイクルまで加味する必要がある。
例えば、個数で比較して見る場合。
10個販売するのにどのくらいかかるか?
商品A:1週間
商品B:2週間
この場合、明らかに商品Aの方が販売サイクル(=商品が現金になるのスピード)が早い。
しかし、単純にこれだけで物販の良し悪しを判断してはいけない。
売上高も加味する例
10個販売するのにどのくらいの期間を要するのか?そして売り上げは?
商品A:単価100円、10個販売するのに1週間
商品B:単価600円、10個販売するのに2週間
この場合、販売サイクルが早いのは、商品Aだ。
しかし、売上を見てほしい。
仮にどちらも2週間販売した場合、
商品Aはサイクル的に2週間で20個販売することになるが、売上は2000円
一方、商品Bは、2週間で10個しか販売できないが、2週間の売上は6,000円になる。
この場合、サイクルが早いのは商品Aだが、売上を上げるといった本来の目的を達成するのであれば、商品Bを推して販売できれば売上がこれまで以上に上がることになる。
販売サイクル=商品が現金化されるスピード、といえるので物販を行う上で非常に重要なファクターであることは間違いないが、単価も加味していかなければいけない。
だから、1週や1か月でどのくらい売れるのか?結果、売上はいくらになるのか?単純だが、これでどの商品を推すのかを決めよう。
ということは、商品Bをたくさん仕入れたほうが良い?
仕入れロットは要注意。
仕入れは最小限に留めておく。
なぜなら、物販の原則は、【現金で仕入れ→商品→利益を乗せて現金】なので単純に期間内の売上高が高いからといって大量に仕入れると、販売サイクルが遅い場合、長く商品を持っていないといけない(いわゆる在庫)ことになるから。
単価は高いが、商品サイクルが遅い商品Bの場合の例
先ほどの例の通り、商品A、商品Bを2週間の期間で見た場合、
販売個数:商品A>商品B
売上高:商品A<商品B
となったが、最低仕入れロットの事も考えなければいけない。
商品A(販売価格100円)は、仕入れ額(1個)50円、最低ロット20個、10個販売するのに1週間かかる。
→仕入れには、最低50円×20個=1000円が必要になり、20個の販売サイクルは2週間なので、在庫を全て現金化するのには2週間かかる。
商品B(販売価格600円)は、仕入れ額(1個)300円、最低ロット100個、10個販売するのに2週間かかる。
→仕入れには、最低300円×100個=30,000円が必要になり、100個の販売サイクルは20週間なので、在庫を全て現金化するには20週間かかる。
この間、商品として資産を保有していなければならない。
だから、サロンで物販を行うには、
- 販売サイクル→例えば、10個販売するのにどのくらいの期間を要するのか比較
- 期間の売上高→販売サイクルと商品単価がわかれば、1か月でどのくらいの売上になるか比較
- 仕入れに要する最低ロット→ロットは商品ごとで違うので、最低ロットを売り切るのにどのくらいの期間が必要か
この3つの事をまずは理解する必要がある。
サロンでの物販のコツ

まずは、サロン内で売れる商品なのか?また、どのくらい売れるのか?をしっかり検証する必要がある。
そもそも、サロン内の物販は、置いてあるだけでは売れることはないから。
在庫の山を築いてしまうサロン物販の失敗例
商品の仕入れ額は、1個200円で最低ロットは1,000個(200円×1000個=20万円)だとする場合。
最低でも、1000個は手元にまずは在庫を置かなければならないことになる。
これが全く売れない場合、ただの1000個の不良在庫を抱えるだけになる。
事前にしっかり、売れるものなのかリサーチしなければ、このようなことになる。
仕入れ前に売れるか、売れないか判別する方法
まずは試し売りをしてみる。
売れるのか、売れないのか、わからない段階でいきなりロットで仕入れると在庫の山を築くことになるから。
まずは、仕入れを行うまでに、販売価格で10個ほど購入してみる。
例えば、販売価格400円、仕入れ価格200円、最低ロット1000個の場合。
販売価格400円で、他で取り扱っている店から10個購入してみる。
その後自分のサロンで、1個400円で10個売れるのにどのくらいの期間を要するのか、販売サイクルを計測する。
仮に、これで2日で完売したら、1000個販売するのに200日と予測される。
ただ、1か月で10個しか販売できなかった場合、1000個販売するのに100カ月かかる。
これで、取扱商品にする価値があるのかないのか、判断すればいい。
販売価格で購入して、販売価格で販売したら利益が出ない…
テスト段階で利益を出す必要はない。
むしろ、赤字でもいいくらいだ。
テストを行うことで、リスクが回避できるから。
仕入れ価格200円で最低ロットが1000個の場合、最低でも20万円は必要になる。
これが早期に完売すればいいが、もし1個も販売できなければ20万円の損失になる。
これを考えれば、多少の赤字を支払ってでも、この事態を回避したいとは思わないだろうか?
売れるか、売れないかは商品だけでなく売り方も関係する
むしろ、商品力よりも売り方の方が重要。
商品力を伝えるのも、売り方次第だから。
世界で1番いい商品でも、見込み客の目に入らなければ、存在しないのと同じだ。
一方、世界で10番目くらいにいい商品でも、見込み客の導線上にその商品のお知らせがあって、目に入れば売れるだろう。
要は、商品は購買する確率の高い見込み客に認知されて初めて存在することになるからだ。
だから、
- 購買する確率の高い人を考察する
- その人にどのように商品の存在を知らせるのか
これが、売り方だ。
超高級コスメを大学生が購入するのはかなり確率が低い。
だから、大学前で販売しても売れないだろう。
しかし、それが高級百貨店であれば別だ。
その商品のポテンシャルは変わらないのに、誰にどのように訴えるかで、購買の確率が変わる。
誰に、どのように知らせるのかは、物販では非常に重要だ。
サロン内では、顧客がどこから入ってきて、どこを回って、帰るのかという導線を把握すること。
基本的には、導線上に顧客の視線はあるので、そこにPOPを張るなどする必要がある。
見られなければ、どんなに良い商品でも、存在しないことと同じ、ということは肝に銘じておいたほうが良いだろう。
コメント