
タンパク質って痩せる効果あるの?

プロテイン摂っていたら痩せるんじゃないの?
基礎代謝上がるって聞いたし…
痩せたい、ダイエットしたい。
今のままでは自分も納得できないし、周りの目も気になる。
そんなことで痩せるためにタンパク質を摂取しているけど中々結果が出ない。
タンパク質ってダイエットに意味あるのかな?
恐らくダイエッターはこの“タンパク質痩せる”問題にはほぼ確実にぶつかる。
というのも、ダイエットやタンパク質、プロテインに関する情報が多すぎて何をどうすればいいのか分からなくなってきている現状なのではないかと思う。
実際、私がパーソナルジムを経営している時も同様の質問を浴びせられ続けていた。
そこで今回は、この“タンパク質痩せる”問題に決着をつけようと思う。
この記事を書いた私は…
タンパク質を摂っても痩せません
はっきり、絶望的なこと言います。
マジでタンパク質を摂取しただけでは痩せることはありません。
というのも、痩せるか否かは、タンパク質云々でなく、カロリーがオーバーしたかどうか、そして炭水化物または脂質に栄養素が偏っていないかどうかにかかっているから。
だから、タンパク質は痩せる魔法の薬ではない。
ということで、タンパク質の王様であるプロテインを摂取しただけでは痩せることは無い。
肉であれ魚であれ、プロテインであれ積極的にタンパク質を摂取しても、1500㎉/日しか消費しないのに炭水化物や脂質を摂取しまくって摂取カロリー2500㎉/日であれば、むしろ太る。
ではタンパク質を摂取せずに痩せることはできるの?
もちろんできる。理由は先ほどと同じ。
ただ、痩せるということだけならばタンパク質の摂取は関係ない。
想像で出来ると思うが、極端な話、野菜だけ摂取して超・低カロリー食事生活をしていれば体重は落ちる。
ただ、これをすると超・高確率でリバウンドすることになるが…
ではタンパク質ってダイエットに意味ないの?
ただ、タンパク質を摂取しただけでは意味はないが、他の栄養素、炭水化物や脂質をうまくコントロールしたうえでタンパク質を摂取することは、痩せる上で非常に重要な役割を占める。
といういのも、何度も言うようにタンパク質それ自体には痩せる効果はない。
しかし、他の栄養素がコントロールできていれば、ダイエットを加速することができる。
しっかり摂取カロリーを、抑えてかつタンパク質を摂取すると、痩せると同時にその痩せるペースを維持することができる。
というのも、ダイエット時は筋肉も落ちやすい。
人は炭水化物や脂質をコントロールした低カロリーな食事をすると、体脂肪も落ちるが筋肉もそれ以上に落ちる。
しかもそのままダイエットを進めると、筋肉が落ちるのでそれと一緒に代謝も落ちる。
そうなると、ダイエットの進行も鈍くなるし、仮に痩せることができても筋肉の少ない体が出来上がるのでリバウンドしやすくなる。
なので、タンパク質は痩せるために必須ではないけど、ダイエットをスムーズに進行させるために、またダイエット後を考えたら必要ではある。
タンパク質を摂って効率的に痩せるためには
体重×2=g(例えば体重60㎏ならば、60×2=120g)は毎日摂取する。
そして何よりも、まずは摂取カロリーを把握する。
特に、太る原因の炭水化物や脂質の摂取量は一度計算してみたほうが良い。
痩せるために、摂取カロリーや炭水化物、脂質の摂取量を把握することは絶対に必要。
そうでなければまず痩せるためにどのくらいまで、カロリーや炭水化物、脂質を控えればいいのか分からない。
そして、代謝を落とさない、筋肉量を極端に落とさないためにタンパク質量を食事で確保する。(プロテインで間食で補ってもいいけど)
毎日のタンパク質量は、上記の通りの計算でオッケー。
プロテインなら、1杯で20~25g、魚なら100gで20g前後、肉は、脂の少ないささみ、胸肉、ヒレなどは100gで20g、もも肉、バラ肉であれば100gで15gこのくらいでタンパク質は摂取できる。
炭水化物は、体重×4=g以内に抑える。
ちなみに、ご飯茶碗1杯の炭水化物量は大体55g。
脂質は、1日50g前後に抑えるように。(これは意外と難しい)
まとめると…
- タンパク質は毎日、体重×2=gは摂取する
- 炭水化物は毎日、体重×4=g以内に抑える
- 脂質は、毎日50g以内に抑える
こうすることで、自ずと摂取カロリーを抑えることができるし、タンパク質もしっかり摂取できるので極端に筋肉量を落とすこともなくリバウンドの可能性も少なくすることができる。
ちなみに、各栄養素が食材にどのくらい含まれているかは、Google先生に聞けば答えてくれる。
また、加工食品なら栄養成分が表記されているのですぐわかる。
いちいち、このように食材・食品の栄養素を調べる癖をつけると、1か月くらいすると料理を見ただけでカロリーや各栄養素がどのくらい含まれているのか分かるようになる。
以上の事を行うことで、タンパク質を摂取しながら効率的に痩せることができる。
タンパク質に頼るのではなく“上手く”利用する
ここまで読んでいただけたらわかって貰えるだろうが、痩せるためにはタンパク質に頼るのではなく、効率的に痩せるためにタンパク質を利用することが重要になる。
タンパク質それ自体に痩せるための効果というものはない、という事はお分かりになったと思う。
しかし、ダイエットをさらに加速させたり、リバウンド防止には非常に重要な役割を果たす。
このように、タンパク質のダイエットにおける役割を理解して上手く利用することが重要。
ダイエットにタンパク質は必要であるが、タンパク質が体脂肪を直接落としたりということは無い。
これがダイエットにおけるタンパク質の正体。
ただ、タンパク質を一定量毎日摂取するのは意外に難しい
先ほど紹介した、毎日のたんぱく質の摂取量の目安。
体重×2=g
これは、意外と意識して食事しても難しい。
実際、タンパク質を意識して食事をしてみたらわかる。
というのも、現代の日本人は肉や魚よりも炭水化物の過剰摂取の人が多い。
そして、和食を見てみても、肉や魚は洋食よりも少ない。
ということは、元々日本人はたんぱく源である肉や魚を摂取することが苦手。
それに加え、米、パン、麺類などの炭水化物中心の食事のクセがついているから。
だから、毎日一定量のたんぱく質を摂取することは意外と難しいのだ。
たとえば体重60㎏であれば、上記の式に当てはめたら毎日120gのタンパク質量が必要になる。
120gのタンパク質を確保するために各食材どのくらい必要なのか?
これは実際の食材に当てはめたら…
- 卵(1個当たりタンパク質6g)…20個必要
- ささみ(100g当たりタンパク質23g)…521g必要
- 牛ヒレ肉(100g当たりタンパク質21g)…571g必要
- サバ(100g当たりタンパク質15g)…800g必要
このようにタンパク質120gを確保するのは、難しい。
しかも120gというのは毎日だ。
まあ、120g確保のために、卵だけでタンパク質を補う人はいないだろう。
何せ全部卵だけでタンパク質を補おうとすると毎日20個必要になるから…現実的ではない。
しかし、1日3食で120gのタンパク質を摂取しようとすると、毎食最低でも40gは必要になる。
上記を見て、朝から40gタンパク質を摂取するために肉や魚を毎日摂取できるか…?
そして何より、食費かかりまくり問題が勃発する。
三大栄養素である、タンパク質・脂質・炭水化物の中でg当たりの価格は一番高いのがタンパク質だからだ。
という問題を避けるために人々はプロテインを利用する
このような事情を抱えているから、ダイエットをする人や筋トレをする人が安価で且つ摂取しやすいプロテインを飲む。
なので、ダイエット=プロテイン、筋トレ=プロテイン…といったイメージが定着しているがこれは、プロテイン自体に痩せる効果があるということではない事がわかる。
食事だけで十分にタンパク質を摂取しようとすると、
- 毎日一定量のタンパク質を摂取するために食事だけでは大量に肉、魚を摂取しないといけない
- 食費かかりまくり
この問題を解決するためにプロテインを摂取しているのだ。
例えば、日本製のプロテインであれば、1杯約20gのタンパク質が摂取できる。
ちなみに、プロテインはいわゆるヨーグルトの上澄み液(実はあの液体はタンパク質の塊)をパウダー化して、味付けしたもので乳製品に分類される。
1杯のプロテインは大体価格にすると25円ほど。
しかし、20gのタンパク質を肉や魚で摂取しようとすると、20~30円では絶対に無理。
どんな肉や魚でも20gのタンパク質を摂取するには最低でも約100gは必要になる。
鶏肉100g、安くても50円前後。
牛や豚は100g当たり100円切ることはめったにない。
…こう考えて、世の中のダイエッターは、普段の食事で炭水化物や脂質を抑えて、肉や魚でタンパク質を摂取しつつ、足りない分をプロテインで補っている。
これが真実。
ではどんなプロテインが良いのか?
これもパーソナルトレーナー時代よく聞かれたが、ここでは過去にプロテインについてマニアックなほどまとめた記事があるのでぜひそちらを参考にしてほしい。



他にもプロテイン関連の記事はたくさんあるが、この辺りの記事を読めば、自分にとってどれが良いのかわかるはず。
今日の事を理解して、上手くタンパク質を利用できれば、必ず体型に変化が出るので、ぜひ頑張ってほしい。
他にもダイエットや筋トレで分からないことがあれば、お問い合わせからでもリクエストを。
では、また!
追記:鹿児島市南部方向の城山展望台からの夜景
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