
会社を売却するってどういうこと?

会社売却のメリット・デメリットは?
会社売却を考えているけど、実際のところ会社売却ってどうなのだろうか?
会社売却した人なんて、周りになかなかいない、というのが現実ではないでしょうか。
しかし、会社売却、M&Aの熱は日本でもジワジワ過熱してきているのも事実。
そこで、今回は会社売却の経験を持つ私が、会社売却について、特にメリット・デメリットを中心にお話できればと思います。
また、もっと詳しく会社売却やM&Aについて知りたい方に向けての関連記事もありますので、ぜひ本記事の下部をご参照ください。
この記事を書いた私は…
会社売却のメリット・デメリット
ここでは、まず会社売却、M&Aのメリット・デメリットを体験を交えてお伝えできればと思います。
というのも会社売却、M&Aとは何かということを知るには、メリット・デメリットを知ることで全体像が見えてくるからです。
会社売却とは、M&Aとは、ということがよくわからない方も多いと思うので。
会社売却のメリット
- 何と言っても一気にお金が手元に入る
- 自由な時間が手に入る
- M&Aという出口を経験
- 賞賛(と同情)される
他にも細々ありますが、大きくこのような感じではないでしょうか?
では、それぞれ詳しく解説します。
何と言っても一気にお金が手元に入る
これは、会社売却の大きなメリットの一つでしょう。
株式譲渡にしろ、事業譲渡にしろ“売却”したら代金が支払われることになります。
評価額にも、もちろんよりますが、会社のオーナーの元には、まとまった金額の売却益が入ります。
実際、私の会社は資本金100万円の小さな…というより一人で始めた会社でした。
売却金額については、お話したいのも山々ですが契約上、お伝え出来ないので残念。
ですが、これまでの役員報酬とは桁が違う、金額が個人口座に振り込まれたのは確かです。
資本金100万円の会社が5年で成長したな、というのは正直な感想です。
自由な時間が手に入る
何より、これが会社売却の最大のメリットだと思います。
オーナーと経営者が、完全に分離されている場合は、あまりメリットに感じないでしょう。
しかし、日本の中小零細企業のほとんどが、オーナー(株主)兼経営者というのが現状でしょう。
となれば、日々多忙な生活を送っている方がほとんどだと思います。
そこで、会社売却できれば、その後はこれまでにない、しかも背負う物もない【長めの休日】を取ることができるからです。
実際、会社売却後どのように過ごす人が多いのでしょうか。
- 投資家、エンジェル投資家になる
- 農家を始める
- また起業する
- 移住する
- ボランティア
このように、オーナー兼経営者の時ではできなかったことをする人も結構多いようです。
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M&Aという出口を経験
“出口”を経験することで、起業家のアントレプレナー(アドバイザー的な存在)になることもできます。
というのも、会社を作る(入口)に関してどのようにすればいいのか、ということは多く語られています。
しかし、会社の“出口”に関しては、現役の経営者ですら考えたことがないorわからないという人も多いです。
なので、会社売却という出口を身をもって経験した人の存在は大きいのです。
会社というのは、実は出口はそう多くありません。
- 上場
- 継承(売却による他社継承、親族継承)
- 廃業(自主廃業、倒産)
たったこれだけしかありません。
いずれどれかの道を辿ることになります。
しかし、多くの企業が最終的に、倒産による廃業で“出口”を迎えます。
上場や継承による【ハッピーな出口】を迎えるためにも、この経験をした人は重宝されます。
賞賛(と同情)される
賞賛と同情という、人によって全く逆の反応をされます。
というのも、会社売却、M&Aと聞くと【会社を乗っ取られた】とかのイメージがあるのか、なぜか同情されます。(上場企業のTOBと勘違いしているのかな)
その一方で、上手く出口を出たことを賞賛する人もいます。
実際私も、同級生からは、「上手くいってそうだったのに…大丈夫?」とか結構言われました。
その一方で、先輩の経営者からは「いいなー俺も売りたいよ、とりあえずおめでとう」ということも言われました。
M&Aとか会社売却って同じ日本でもこんなに認識が違うのかということは肌で感じた次第。
多くの人は、M&Aとか会社売却とか聞くと、倒産の類だと思っています。
ただ、起業の出口としてはハッピーなので、とりあえずメリットに加えましたが。
個人的には、同情されているぐらいが、その後ゆっくり過ごすにもちょうどいい感じがしますが。
会社売却のデメリット
- 時間がありすぎるのが逆に不安
- ロックアップがある場合も
- 事業制限がある場合も
と、会社売却のデメリットはこのようなものでしょうか。
それでは、各項目を詳細に解説します。
時間がありすぎるのが逆に不安
経営者として日々走り回っていたオーナーの方なら、恐らく売却後は一度はこう感じるでしょう。
売却後は、これまで背負ってきた責任や連帯保証のプレッシャーが一切なくなります。
それに加えて、これまでではあり得ないほど自分の時間を得ることになります。
とても素晴らしい事ですが、このことが非日常の感じがして、不安になる人もいるようです。
私も、売却後はすぐにボランティア活動をしました。
また、1週間限定と決めてではありますが、経歴を明かさず日雇い派遣の工場でアルバイトをしました。
やはり何かしていないと、何か違うなという感じはしたのは事実です。
ロックアップがある場合も
ロックアップとは、売却後も何かしらの業務を一定期間請け負って拘束されることです。
買収した企業も、いきなりオーナー特に経営者がいなくなるのは不安です。
なので、あらかじめ売却時の契約でロックアップ条項を設ける場合があるのです。
私も【アドバイザー顧問】というロックアップを1年でかけられましたが、実質業務はなく数カ月に1度くらいの頻度で、わからない事をメールで質問されるくらいですが。
中には、1年間はこれまで通り業務を行うといったロックアップもあるようです。
事業制限がある場合も
売却後に、行ってはいけない事業を契約に盛り込まれることもあります。
当然、売却後に別で競合会社を立ち上げられたら、買収した企業も困るからです。
もちろんM&Aの時の契約によります。
例えば、
- 商圏内に同業で関わってはいけない
- 3年は同業に関わってはいけない
- 同業には役員レベルで関わってはいけない
など、様々あるようです。
そのような契約がなければ、もちろん自由ですが。
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会社売却して良かった?
私自身は、M&Aという出口を出られたことに、非常に満足しています。
なぜなら、また新たなことができる身になったからです。
実際、金銭的な満足度もあります。
それよりも自分が作った会社が、より規模の大きな企業に買収されたことで、私ではなし得ないような成長を見ることのできる可能性や楽しみもあります。
また、これまでできなかったことに挑戦することも許されます。
なので、今は移住を計画しています。(多分、移住先では普通に働くか、アルバイトかになりますが)
ただ、これもうまく売却できたおかげであることは、間違いないです。
会社売却は、実際簡単ではないです。
相手あっての事ですから。
なので、これから会社売却、M&Aという出口を模索するなら、
- しっかり売却できる準備をする
- いいM&A仲介会社・売却先に出会う
- 売却まで正しい手順を踏む
これらをしっかり、行ってほしいです。
このことに関しての記事もまとめてありますので、ぜひ参考にしてみてください。
▼会社売却の準備に関して
▼いいM&A仲介会社・売却先に出会うに関して
▼売却まで正しい手順を踏むに関して
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