「会社売却をするにあたって注意点って何だろう?」
「会社売却で注意することは何かな?」
会社売却はこれまで経験したことがなく不安。
どんなことに注意すればいいのか先に知って失敗がないようにしたい。
このような方々に向けて、今回は会社売却において予め知っておいたほうが良い注意点について、経験も交えながら解説していきたいと思います。
この記事を書いた私は…
2015年に起業して、2020年にM&Aで株式譲渡した経験があります。
私の売却した会社は、規模が小さな株式会社だったので、会社売却の業務はほぼ一人で行いました。
会社売却における注意点はこの3つです
会社売却において注意するべきことは、以下の3つです。
- 希望した条件で売却できない可能性がある
- 従業員の自己都合退職リスク
- 会社売却時の税金
上記の注意点は、会社売却の際に頻発します。
なので、ここからは、これらの詳細と実際どのようすれば、これらのリスクから身を守れるのかということについて解説していきます。
希望した条件で売却できない可能性がある
売却金額はもちろん、その他の条件が希望に添わないことも結構あるようです。
なぜ、このようなことが起こるのかというのは、少ない買い手としか交渉しないからです。
会社の業績が好調である、また純資産がより多い会社がM&Aにおいては有利であることは理解できるでしょう。
しかし、M&Aにおいて決してこのような会社ばかりが成約するわけではありません。
優良な会社なのに、中々成約しなかったり、希望した条件で売却できなかったりということもあります。
その一方、赤字の会社や、債務超過の会社も実際に成約しています。
会社売却は、相手があって成り立つことは周知の通り。
希望の条件で売却できる可能性を高くするには、より多くの企業と、より優良な企業と交渉することです。
特に、少ない企業としか交渉できない場合、不利な条件を飲まざる得ないことが多々あります。
なので、できるだけ希望の条件で譲渡するために、より多くの会社と交渉できるように心がけてください。
より多くの企業と交渉するための記事を過去に投稿しているので、ぜひ参考に。
【M&A経験者より】バイアウトなら“MAポート”に無料登録はおすすめ
従業員の自己都合退職リスク
会社を売却して従業員の処遇が悪くなることは、あまりありません。
参考:【M&A経験者が語る】会社売却した後の社員の行く末は?
しかし、待遇が悪くならない、むしろ良くなるからといって、退職を希望するかどうかはまた別の話です。
会社売却後に、自己都合退職を申し出る従業員が出る理由は、社風の違い出ることが主な原因です。
例えば、買収した企業から人材が送り込まれたときに、気の合わない人物だった、更にはその人が上司になった場合、従業員としては戸惑うでしょう。
または、社内の規則が変わったりなども原因の一つに挙げられます。
これで次々と退職者が出ると、買収した企業は困ります。
そうならない為にも、交渉の時にどのように運営するのかという指針を話し合い、売却前にしっかり従業員に今後、どのようなことが変わるのかを説明したほうが良いでしょう。
会社売却時の税金
株式譲渡の場合、税金に注意してください。
特に、小規模の会社売却の場合。
株式譲渡で売却益を手にするのか、退職金として手にするのかでは同じ金額でも課税率が違うからです。
株式譲渡で売却益を手にする場合、差益に対して20%課税されます。
例えば、資本金100万円の会社を500万円で株式譲渡した場合、差額は400万円。
400万円×20%で80万円納税することになります。
一方、500万円を退職金として受け取り、株式を0円で譲渡した場合。
500万円に対して、住民税と所得税が課税され約60万円納税することになります。
この時、買収した会社があなたに支払う金額は500万円で変わりがありませんが、名目が株式譲渡なのか退職金なのかだけで、あなたの手元に残る金額が変わります。
なので、退職金として受け取ったほうが良いのか、株式譲渡益として受け取ったほうが良いのか、売却金額が決まったら必ずシミュレーションしてください。
特に小規模M&Aの場合は税金は注意です。
会社売却に失敗しないために
これまで例に挙げたことが、会社売却の注意点になります。
まずM&Aにおいて、このような注意点があるということを知って、事前に対策をすると失敗する確率は少なくなります。
特に重要なのが、より多くの企業と交渉することです。
これは会社売却で一番初めに、そして最大級気を付けなければいけないことです。
日本でも近年、会社売却、M&Aという事業継承が少しずつ多くなってはいます。
しかし、まだまだ一般的ではない為、正直うまく会社売却できているケースは多くはありません。
その一番大きな原因が、やはり多くの買い手集めずに不利な条件で交渉していることです。
良い条件で【売る】という行為の基本は、やはりまず【多くの買い手を集める・集客】が基本です。
そのためにも、できるだけ多くの場所、より多くのM&Aプラットフォームに自社をアピールすることです。
どんな優良な会社でも、知られなければ売れません。
反対に、難のある会社でも、多くの買い手の目に留まって成約した例は枚挙に暇がありません。
これから会社売却を考えている方は、まずしっかり【集客】することを心がけてください。
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