「筋トレしても筋肉が付かない」「原因は何だろうか」ということは、筋トレ初心者ならよくあることだ。
というより、筋トレをしていれば全員一度は悩む、筋トレあるあるではないだろうか?
そこで、そんなお悩みを解決しつつ、効率的な良い方法を提案していこう。
元・理学療法士で、パーソナルジムを2店舗開業し、2000名以上のクライアントを見てきた経験からお伝えしていく。
筋肉が付かない原因は4つ

筋肉が付かない原因は4つしかない。
なぜこう言い切れるか?これから説明する4つの原因を改善して解決しなかった人を5年間で一度も見たことがない。
そして、これから説明する4つの要素は筋トレで結果を出すための重要な要素だから。
- 筋トレのメニュー・セットの組み方
- もしくは扱う重量に原因がある人
- 食事とくにタンパク質摂取に原因がある
- 体質に合わせたメニューを組んでいない
とりあえずこれらから原因を探せば、筋肉が付かないと悩むことはなくなる。
疑問:これら以外に、ほかに原因はないのか?
もちろんその可能性もあるが、それよりも上記4つの方が重要。
上記の4つは筋トレにおける最重要要素だ。
そのほかの原因を探っても小さな改善にしかならないので結果、小さな変化しか起きない。
それよりも大きな要素を改善したほうが、より飛躍できるから。
例えば睡眠時間を例にとろう。
睡眠は筋肉の成長に大事といわれていることは、ご存じだろう。
しかし、これまで5時間睡眠だったのを、7時間にしても変化は小さい。
それよりも、タンパク質摂取量を1.5倍にしたほうが大きな変化を起こす。
だから、小さな要因よりも、まずは基本的な大要因を改善していくことの方が重要だ。
筋肉が付かない原因を探って改善しよう

まずは筋肉が付かない4つの要因がどんなものなのかを知ることから。
常にこの4つがしっかりできているか、今後チェックし続けながら筋トレをしなければいけない。
筋肉が付かない原因とその対処法を知らなければ、これから先ずっと現状と変わらないことになるから、4つの要因をしっかり理解する必要がある。
原因1:筋トレのメニューの組み方
筋トレのメニュー構成の3要素が重要。
この筋トレのメニューの3要素を意識してメニューを組むと最大効率で筋肉に刺激が届く。しかし、この3つのメニューの要素を外すと、下手したら筋肉がカタボリック(筋分解)に向かってしまう。
筋トレのメニュー構成の3要素は、
- 重量
- オールアウト
- パンプアップ
これを一部位ごとに当てはめなければならない。
【大胸筋のトレーニングの場合だと】
1.ベンチプレスで3~5回/setで限界になるように重量設定し、3set行う。
→これでまず大胸筋に“重量”という刺激を入れられる。
2.ダンベルベンチプレスで8~15回/setで限界になるように重量設定し、3set行う
→このセクションでは、大胸筋をオールアウト(筋肉を使い切る、完全疲労させる)
3.バタフライマシンで20~30回/setで限界になるように重量背ってし、3set行う
→このセクションでは、大胸筋をパンプアップ(乳酸でパンパンに張らせる)
基本的には、どの部位もこの構成でメニューを組む。
筋肉が付かないと悩んだときは、重量種目に偏ったり、終始オールアウトを目的にするなど誤ったメニュー構成になっていないか今一度確認する必要がある。
原因2:重量不足
重量というファクターは筋肥大において最重要課題。
筋肉は、断面積と筋出力は比例するから、使用重量を伸ばしていかなければ、今後も同じように筋肉が付かないと悩むことになるから。
筋肥大を目的とする場合、1set当たり3~5回しかできない重量に設定するセクションを作らないといけない。
しかし、多くの筋肉が付かないと悩む人がこのセクションをメニューに組み込まず、回数という“量”をこなそうとする。
結果、メニュー全体を通して重量不足になる。
重いものは、重いものを持とうとしなければできるようにならない。
そして、重いものを扱わないと筋肉は肥大しない。
原因3.タンパク質不足
タンパク質が筋肉の形成には非常に重要になる。
筋肉は水分を除くと、ほとんどがタンパク質で構成されているからだ。
では、どのくらいのタンパク質が必要なのか?
その前に、タンパク質とは、どんなものに含まれているのかご存じだろうか。
肉、魚、卵白、そしてサプリメントのプロテインだ。
主にこれらから毎日、必要量のタンパク質を摂取し続けていくのがデフォルトだ。
必要量は、【体重】×2の数字にgを付けた量が、毎日当たり前に摂取しなければならない量だ。
体重60㎏ならば、60×2=120g/日となる。これは最低限の量だ。
下回るともちろん、筋肉が付かないと悩むことになる。
ちなみにタンパク質のおおよその含有量は以下の通り。
ばら肉、もも肉など脂が多い肉…100g中、約15gがタンパク質
ささみ、ヒレ、胸肉など脂の少ない肉…100g中、約20gがタンパク質
魚…100g中、約20gがタンパク質
卵1個…約6gがタンパク質
プロテイン1杯…約20gがタンパク質
これらを日々、毎食組み合わせて、必要量摂取することになる。
食費はかかるが、これは筋肉を付けるための必要コストだ。
少しでも食費を抑えたければ、タンパク源の中でも、g当たりプロテインが一番安く、次に卵が安くつく。
タンパク質摂取ができないのなら、いくら上手く筋トレしても、筋肉は付かない。
なぜなら、筋肉になり得る材料が入ってこないのだから。
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原因4.体質に合わせてメニューを組んでいない
まずは自分を知り、そしてメニューを組むことが重要。
まず、ここで言う体質とは、筋肉中に筋肥大しやすいに白筋繊維が多いタイプ(RR型)なのか、肥大が起こりにくい赤筋繊維が多いタイプ(XX型)なのかだ。
これを知って、メニューを組まないと、自分の弱点を知らずにメニューを組み続けて悩むことになるからだ。
【白筋繊維が多い人(RR型)の場合】
白筋繊維は、瞬発力やハイパワーを出すことに優れている。
100m走が得意なタイプ。逆にマラソンなど持久走が苦手。
このタイプの人は、比較的筋肥大は容易だ。
メニュー構成の重量のセクションはそのままに、オールアウト、パンプアップのセクションを4~5setに増やすといったメニュー構成にすればよい。
【赤筋繊維が多い人(XX型)の場合】
赤筋繊維は、持久力に優れている。
マラソンが得意で短距離走が苦手なタイプ。
このタイプの人は、筋肥大はRR型の人より難しい。
まずは、タンパク質摂取を、【体重】×3を毎日摂取。
そして、とにかくメニュー構成を重量のセクションを重点的に行う。
重量セクションを5setにする。
その他は、3setでもいい。
このように、筋体質によって必要な要素の比重を変えなければいけない。
これがいわゆる“個人差”だ。
同じような食事、筋トレをしても差が出る、要因になる。
しかも遺伝的に決まっているので、一度自分のタイプがわかると、一生同じ対応をしていけばいい。
この個人差を知り、個人差に対応するためにも、現在、遺伝子検査は自宅で容易にかつ、安価で検査ができるので、早いうちに自分のタイプを知っておいたほうが良い。
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筋肉のつかない原因を知っただけでは無意味

原因を知っただけでは、現状は変わらない。
自分がなぜ筋肉が付かないのか原因を知って、その原因を改善し続けて、初めて変化が訪れるからだ。
あなたの筋肉のつかない原因が、日頃のタンパク質不足だったと分かったとしよう。
しかし、その後も同じ食生活を続けていて、変わることがないことは理解できるだろう。
知ったからには変えなければいけない。
そして、変えた食生活を、続けなければ筋肉に結果として現れることはない。
だから重要なことは、知って・変えて・継続することだ。
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