
起業したいけど、何からすればいいのかな?

起業したいけど、どんなことに気をつけたらいいのかな?
起業して成功したいけど、いまいち不安。
初めに何をすればいいのか分からないのも当然。
答えから言えば、【試算、計画】だ。
ただ、今回は、もっと深掘りして、どんな試算を、どんな計画を立てればいいのかを詳しく解説しよう。
この記事を書いた私は、2015年に一人で、起業して直営2店舗、FC1店舗まで事業拡大をして、2020年にM&Aでバイアウトした経験がある。
起業のスタートからゴールまで一応の流れは理解している。
なので、起業したい、だけど、何から考えていいのか分からない人は、是非参考にしてほしい。
起業したい人!要注意
これから起業したい人は、ぜひ固定費が毎月どのくらいかかるのかをしっかり把握してしてから事業を始めた方がいい。
事業計画を立てるときに、固定費を甘く見て、後で痛い目に遭う人がとても多い。
代表的な固定費は家賃に社会保険料を含めた正社員の人件費。
あと、金融機関から借入をする場合返済も固定で引き落とされる。
これらは、仮に何らかの理由で事業を停止したにしても、必ず支払わなければならない費用だ。
売上が立たなくても、支払いは期日には必ずくる。
もっと厄介なのが、変動費(備品、仕入れ、光熱費など)と違って節約ができない。
つまり、事業計画の段階で固定費を決めたら、事業を継続している限りずっと同じ額がのしかかり続ける。
だから、起業したいと思った段階から固定費に関してはシビアに見た方がいい。
売上の計画の方が先じゃない?
売上あっての利益だが、事業計画を立て始めの時は、やはりまずは固定費の計算が優先。
なぜなら、売上というのは良くも悪くも計画通りにはいかない。
一方、固定費に関しては、初めに計画した通り、売上に関係なく事業がある限り継続される。
良くも悪くも計画通りにいく、項目だ。
ここで、固定費の計画が甘いと事業がある限りずっと支払いに苦しむことになる。
逆にいうと、固定費の計画が上手く立てられると事業が継続している間、支払いが楽になるということ。
特に気をつけるべき固定費はコレ
ズバリ、人件費特に社会保険料だ。
人を雇う事業計画書に人件費を記載するが、社会保険料の見通しが甘くなりがち。
社会保険料といっても、人を雇えば全員にかかるものではない。
例えば、アルバイト、パートの場合、ほとんど社会保険をかけることはない。(規定の時間以上勤務したらかけなければならないが)
しかし、契約社員、正社員の場合、社会保険料をかけることになる。
給料と別に、会社は従業員の社会保険料の半額を負担しなければならない。
だから、一人社員を雇うと、
【給与+社会保険料半額】
を、会社が支払うことになる。
特に、サラリーマンから起業する場合、社会保険料を会社が半分支払っていることの感覚が余りない人が多い傾向がある。
そして、社会保険料の見通しが甘くなる。
だから、経費特に固定費、更に固定費の中でも社会保険料の計画はしっかりと。
場合によっては、社会保険労務士にどのくらいの社会保険料になるか確かめた方がいい。
固定費は削られるだけ削るべき?
難しいところが、固定費は売上が立たないときも負担になるが、削りすぎると売上自体が立たなくなる可能性も出てくる。
固定費を削るとなると、家賃や人件費を削ることになる。
そうすると、いい場所やいい人材の確保が出来なくなり、売上が立たなく可能性もあるから。
例えば店舗ビジネスの場合、家賃を抑えようとする余り、路地の空中階にしてしまうと認知されずに売上が立ちにくくなる。
また、社会保険料を含めた人件費を抑えようとすると、従業員の募集もままならなくなる。
なので、各業界基準や競合よりもより明らかに固定費が安すぎると売上が立ちづらくなる可能性がある。
他の経費で注意すべき点は?
変動費の節約方法を知っていると更に支払いが楽になる。
変動費に関しては、工夫次第で削減できる。
以前、記事に書いたように光熱費特に電気代は、電気会社を切り替えるだけで、電気代5-10%は削る事が出来る。
特に店舗ビジネスでは利益に直結する事なので是非参考に。
売上よりも利益そしてキャッシュ
そして、起業するにあたって重要なことは、売上よりも利益を重視する事。
売上がいくらあっても、利益が出なければいずれ、キャッシュがなくなり、追加で借入をするか、倒産するしかなくなってしまうから。
例えば、ある年の売上1億円で経費が1億円1000万円だともちろん赤字だ。
これが毎年続けば、毎年1000万円ずつキャッシュがなくなってしまう。
一方、売上1000万円で経費が200万円の場合、これが毎年続けば年に800万円ずつキャッシュが残り続けることになる。
売上規模で会社の価値を計りがちだが、本当に会社経営に必要なのは、利益だ。
そして、それがキャッシュとして残ることだ。
どんだけ、売上規模が小さくても、利益が残り、キャッシュが残りつづける会社は潰れない。
反対に売上規模が大きくても、利益がなく、そのままキャッシュが減り続ける会社はいずれ無くなる。
だから、売上主義でなく、利益、キャッシュ主義でいることが生き延びる上で重要になる。
起業するにあたりまずするべきこと
- 自分の行うビジネスの経費、特に固定費を把握する
- その後、変動費で上手く削る事が出来るものを探す。
- そして、毎月の経費の総額が算出出来たら、最低必要な売上高を理解する。
- その最低限必要な売上を上げるための集客をどうするのか?
- 最終的に会社、事業をどのようなゴールに持っていくのか
この手順をしっかり踏んで、利益が出て、かつゴールが定まればスタートする事だ。
上記の5つを金融機関に提出する、しないに関わらず事業計画書として残しておけばいい。(ただ大方、起業前の事業計画通りにはいかないが。)
毎月必要な経費がわかれば、最低限必要な売上が分かる。
ただ、その売上を上げるための集客をどのように行うのか?
集客の手段は複数あった方がもちろんいい。
チラシなのか?ネットなのか?
そして、最後に重要な事が、ゴールを決めることだ。
会社、事業というのは、ゴールに限りがある。
上場、継承(親族継承もしくはM&A)、廃業だ。
必ずこのうちのどれかに当てはまる。
ちなみに言うと、このゴールを決めておかないと、基本的には廃業(倒産を含む)になる。
以上が、「起業したい」と思った後にするべき事だ。
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